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少女Aの殺人 (中公文庫)少女Aの殺人 (中公文庫)
(2010/07/23)
今邑 彩

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::: ミステリ ::: ★★★☆☆


相性が悪いと思っていた著者の作品だったが、3作品連続でヒットしている。
奇跡なのか? と思うほど 『ブラディ・ローズ』 という著者の作品が後を引いているようです。(笑)

何故、ここにきて、著者の作品が続々と再刊しているのか。。。?
要因は、やはり湊かなえの存在なのかなと思えてならない。
というのも、作品の印象が湊かなえの作品とよく似ているからだ。(正確には似ているのが湊かなえの作品なのだが)
緻密に計算された叙述的構造を持ち、人間の業が練りこまれた悪意をデコレーションしたミステリ。
ミステリとしての構築度では今邑作品、人間を描いた文芸的な作品では湊作品という感じです。
個人的には、しちめんどくさいドロドロ人間模様を読まされるよりは、サクっと殺されて、ビシっと事件解決の本格に徹したミステリが好きですけどね。


前回著者の読んだ作品が 『そして誰もいなくなる』 というアガサ・クリスティのパスティーシュ作品だったが、どことなくそれと似たような印象を受けたのはわたくしだけだろうか?
ミステリの影に隠された悪意と、それを追う刑事のプライベートな事情という部分において、非常に似ていると思える。
それと、人間ドラマとしては、不快に思える設定だとか、時代的なものもあるのだろうが、道徳的な部分で配慮が感じられず、全体的に軽すぎる。
本格ミステリとしても初心者向けといったところ。
本格を読みなれてる人には、底が浅いと思うかもしれない。
しかし、本格ミステリの面白さをわかりやすく読者に伝えられる作品。
湊かなえが現れるずっと以前から、彼女の作品の基礎ともいえる作品が書かれていたという驚きも含め、評価も高く星3つとなりました。



















※ これ以降ネタバレしてます。








































やりたい事がすごく明確でわかりやすく、ミステリ好きはある意味安心して読める。
しかし、本格バカには物足りない作品でもある。(笑)

一介のDJが、一通のハガキの問題にいちいち関わるのか? とか、猿回しの猿のように振り回される脇坂の役どころの必然性とか、数え上げたらきりがないほど気になる点はある。
また、容疑者(少女)たちの父親が教師、医者、警察官とどれも聖職者的立場の人間など、非常にわかりやすいミス・ディレクションや伏線があったりする。
ミステリ初心者には、さぞや面白い作品に思えることだろう。

本格ミステリとして叙述的な手法で高い構築度を持ちつつ、その面白さやわかりやすさを加味している作品はあまりない。
そういう意味では、わたくしは非常に評価したいと思う。














(  ゚_ゝ゚) { 『絶望の果てにくるのは、あきらめにも似た安堵の気持ちなのかもしれない。』 逮捕者は大概そう思うらしい。










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テーマ:読んだ本。 - ジャンル:本・雑誌


















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