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Fの悲劇Fの悲劇
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::: ミステリ ::: ★★☆☆☆


著者の作品を読んだのは、本書で2冊目。
前回は、第14回鮎川哲也賞を受賞したデビュー作 『密室の鎮魂歌』 を読んだが、 “土ワイ” よりちょっとだけマシな “火サス” ものというイマイチな評価を下したはず。(笑)

本書は、最新作(2010年1月現在)ということもあり、ちょっとだけ期待を込めて読んでみたが、相変わらず “イマイチ” な作品だったのには、がっかり。。。(笑)

物語は。。。
一度見た情景を瞬間的に、写真に記録するかのように正確に記憶できる能力を持つ少女・さくら。
幼い頃から絵を描くことが好きだったさくらは、瞬間記憶で記憶した情景を絵に描き、家族を驚愕させていた。
ある日、彼女が描いた絵が、20年前、京都の広沢の池で遺体となって発見されたさくらの叔母・ゆう子の死の状況に酷似していたことを知る。
叔母の存在を知らされていたなかったさくらは、彼女の死に関心を抱き、ゆう子が当時在住していたペンション・エイドウに赴く。。。
そこでゆう子が何者かに追われていて、隠れるように暮らしていたこと。
さらに、妊娠していたこと、子供を出産後、密室と化した部屋で刺殺されたという事実が明かされる。
さくらは叔母の死の謎を解明しようと調査を開始する。。。


元女優が密室的状況で殺害されるという不可解な事件の謎と、その解明までを、過去(ゆう子視点)と現在(さくら視点)を交錯させながら展開していく。
密室もので、スリーピング・マーダーという設定は、デビュー作とミステリとしての謎は根本的には同じ。
ミステリの手法とか、構成に関しても従来のというか、ベタなものをまんま使用しているだけで、見せ方も工夫がみられず、新鮮味は皆無である。
これみよがしのペンションの見取り図も、ただのミステリ好きを誘うためのエサでしかなく、事件解明に全く必要性がない。
せめて、驚きだけでもあればと思うところだが、謎という謎は予想通りで肩透かしもいいとこ。
ミステリに慣れている人であれば、謎でもなんでもないという程度の解決。
本格チックな匂いはするものの、蓋を開けてみると、実は、ミステリ特有のトリックとか、伏線に凝るどころか無頓着で拘っていない。

ミステリはあくまでもドラマ性を高めるための道具という位置づけのようで、著者は、 “家族” とか “親子” というものについて描きたかったのかなぁと思えてならない。
ただ、人間ドラマもしっかり練り込んでいないので、全てにおいて中途半端としかいいようがない。
人物造形にしても、ゆう子が追い込まれている状況にしても、上っ面だけをなめている感じがぬぐえない。
そのわりには、事件とどんな関係が? と問いただしたくなるような描写が目立つ。
さらに、ラストだけ妙に文芸風なハッピーエンドに仕上げているので、全体としてみると、チグハクな印象を受ける。
ミステリで人間ドラマを描くのが趣旨だったとしても、あまりにもお粗末な出来。

結局、何がしたかったのか理解に苦しむ作品である。

















※ これ以降ネタバレしてます。







































いまひとつ、主題がわからない。
何を読者に伝えたかったのかが、見えてこない。
タイトルにある “F” というのは、主人公の名字ともとれるし、家族(Family)のFともとれる。
著者なりの家族関係、親子関係といったものを描きたかったのかもしれませんね。


それにしても、ミステリとしては土ワイレベルくらいの低レベルだったのにはがっかりだ。
密室の謎も、子供の行方も想像通りだった。
今更? と、“金田一少年”でもお見かけしないような、古典的なトリックを堂々とやられても困る。
っつか、それじゃあまりにもありえんだろうと、裏の裏まで考えていた自分がアホみたい。(笑)
後出しジャンケンな謎解きに、犯人の自供で事件解明って。。。ミステリやる気あんのかよ。。。( ´ロ`)
ミステリに主眼を置いてはいけない作品であることは間違いない。

かといって、人間ドラマを見せるほどのドラマ性も皆無なので、もっと困る。(笑)
ゆう子は子供を思う母親というよりは、ノイローゼチックにみえるし、さくらの母親にしても、登場してくる女性はどいつもこいつもエキセントリックで、どこか狂気的。
ゆう子を執拗につけ狙う宗教団体も、オウムをイメージさせるが、現実味を感じない。
こういう点では、まだ東野圭吾を見習って欲しいところ。

問題は、ヘミングウェイの 『キリマンジャロの雪』 の一節とか、投資の話だとか、妙に長々と解説するシーンがあるが、それが一体事件とどんな関係が?
まだ『キリマンジャロの雪』の主人公と、ゆう子の心境が似てなくもないが、いまいちピンとこない。
よく、ある事柄に関して、何かに例えて話をする時に、微妙にピントがずれた例え話をする人という感じです。(笑)
この例えもいまいちかもしれんが。。。(笑)
とにかく、何がしたいのか全くわからないミステリでした。。。┐('~`;)┌













(  ゚_ゝ゚) { 『事実は、一度追求し始めると、止められなくなるもんなんです。』 かっぱえびせんか。。。?








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テーマ:読んだ本。 - ジャンル:本・雑誌


















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