::: ミステリ ::: ★★★★☆
絵画ミステリーとは本当に面白いなぁ〜 と思わせてくれる一冊です。
初めて
“図像学” という学問も知りました。
似たようなミステリとして、 『フランドルの呪画』 というのを以前読んだ。
これは、絵に描かれている勝負途中のチェスから、絵の謎と現実に起きた殺人事件を解くというストーリー。
本作もよく似ている。
絵から作品の主題、意味、創られた理由、歴史などを探る図像学と、こちらは過去の二重密室殺人事件を絡ませている。
絵画ミステリと、密室ミステリという1冊で2度おいしい本ですね。
純粋にミステリーが好きという方は、前半の図像学についてのくだりはかったるいかもしれません。
※ これ以降ネタバレしてます。この本に惹かれたのは、小説には珍しいトップページに印刷された絵画をカラーで綴じこんでること。
驚く事に著者が描いた作品だそうですよ。
この不思議でミステリアスな絵の謎、画家の不自然な死、密室、残された手記を、点々と手がかりを残しながら物語に読者を引きずり込んでいく方法はうまいです。
また、絵画の中に描かれた絵(画中画)にも秘密を組み込んだりと、絵というのは、ただ見て感銘を受けるだけのものでもないのだということがよくわかる。
肝心のトリックはというと、見破るのはちょっと難しいですかね。
アッ! という驚きはなく、かなり地味なんですけど、無難にまとめたと思います。
個人的には好きな作品ですが、ただ、殺害の動機で
『理由はない』 ってのはどうなんでしょう。
あと、1階から投げたナイフが、2階の人間に刺さるってのも疑問です。
( ゚_ゝ゚) { 『2つの密室殺人、犯人は1人、凶器も1つ。』 とんちみたいですね。。。 一休さあぁ〜ん!!
テーマ : 読んだ本。 - ジャンル : 本・雑誌