::: ミステリ ::: ★★☆☆☆
05年版このミスNO.1に輝いた作品なんですが、
個人的には これがNO.1? と首をかしげる作品に思えた。
タイトルは読んだ事はないですが、都筑道夫原作 『なめくじに聞いてみろ』 を文字ってつけられたのか。。。?
※ これ以降ネタバレしてます。序盤、物語に読者を引き込むような展開が無く、中盤までダラダラと続く内容には参りました。
特に、芸術(彫刻)に関してのくだりがあまりに眠すぎる。
事件自体も肉親の犯行だったり、若い女性の首を切って送りつけるなど、陰惨にもかかわらず、犯人や探偵側も非常にクールを通り過ぎてドライすぎる。
そのあたりはフーダニットでなく、ハウダニットを目的としているから仕方ないのでしょうか。
いわゆる “本格派” ミステリ作家の著者ですが、トリックはちょっと微妙です。
かなり偶然に頼る部分もあるし、双子ならまだしも、姉妹の入れ替え殺人などは非現実的でかなり苦しい。
重要容疑者の堂本も初めから終わりまで、直接的な関わりを持たせずに行方不明で終わらせているのはすっきりしない。
どうやって殺人を行えたのか? この謎解きについては、法月が友人に語るだけで、ラストの演出としては盛り上がりに欠ける。
探偵の独白を坦々と聞かされる(読まされる)のはつらいものがあった。
良く言えば、正統派なのだが、悪く言えば、華やかさに欠ける。
一番、気になるのが、インパクトの無さと魅力に欠ける探偵でしょうか。
数年ぶりに刊行された長編にもかかわらず地味ですよ。
探偵役・法月に関しては、内田康夫の浅見光彦とそっくり。
人柄でなくあくまでも背景がですが。
といっても、元々はエラリー・クィーンに影響されているせいなんですが、しかし浅見のほうがキャラとしては立ってるように思える。
法月は、あまり感情を表に出すようなタイプでなく、もの静かで落ち着いた感じなので感情移入しずらい。
短気で感情の起伏が激しいわたくしからしたら、すごくうらやましいですけどね。 (´ー`)┌
個人的には面白いと思えなかった作品ですが、著者のスマートな文章、表現力は高評価です。
若手の作家には小難しい漢字や、比喩表現を使いまくる鬱陶しい作品が多いのですが、本作は身のこなしが美しい紳士をみるような印象です。
( ゚_ゝ゚) { 『お帰り、法月綸太郎! 名探偵の代名詞よ。』 笑顔で迎えますが、ハグまではできないお帰り。
テーマ : 読んだ本。 - ジャンル : 本・雑誌