Bk.007 Fake

22:43 Sun 20.02
Fake Fake
五十嵐 貴久 (2004/09)
幻冬舎
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::: クライム・エンターテインメント ::: ★★★☆☆


本屋で見た帯の、 “名画「スティング」を超える驚愕の大仕掛け” というキャッチに惹かれ、図書館で借りました。
すみません。
なにせ、わたくしは本作で登場する沢田のように慎重派なので、初めて読む作家の作品に投資できません。(セコイ)

本作のレビューを書く際に悩んだのが、ジャンルでした。
ミステリでもないし、サスペンスとも違う。。。
エンターテインメントな内容で、クライム・ノベルに近いのでしょうか?


わたくしは、 映画『オーシャンズ11』 のような作品をイメージしていたのですが、著者は、 映画『スティング』 へのオマージュだとしているようです。
騙し騙されのどんでん返しがあるが、最後には主人公たちが勝つのだろうということはわかる。
わかるのだが、安心して読めない。
もしかしたら、騙されっぱなしで終わっちゃうかも。。。と読者を不安に陥れるような展開はうまかった。
文章や表現は簡単というか、軽いノリなので、1ページ読んで眠くなるということはない。
サクサクと読みやすいです。
わたくしはギャンブルに興味はあるんですが、大博打が打てない小者なので一切しません。
本作は “Fake” というタイトルにピッタリな、ポーカーが軸になってます。
ところが、わたくしはポーカーのルールをほとんど知らないので、後半での大事なポーカーの白熱したシーンは、正直チンプンカンプンでした。(ダメジャン)










※ これ以降ネタバレしてます。




































キャラクターに関しては、アホでデブの昌史を含めてみんな好きです。
それぞれいい味だしてると思います。
ご都合主義的というなら、主人公の宮本が電子機器や、カメラ技術、盗聴、盗撮、カギ開けと、ちょっとしたルパン三世並みのテクと人脈を持ってたってことでしょうか。。。
そこまで出来るヤツが何故、騙されるかなぁ〜? 
というまえに、まず法にふれる行為に手は出さないでしょうと思いますが、そこはしっかり、負け知らずの勝ち男・沢田を適役に用意したり、加奈との関係など伏線を張ってるんですが、大事な加奈ちゃんに犯罪の片棒を担がせる行為は、愛情と言えるのでしょうか??
その辺が理解できませんけどね。。。 (´ー`)┌
その宮本と加奈の関係や過去のエピソードは魅力があるんですが、中途半端に終わった感があり残念です。

ラストでは、宮本らが絶体絶命の危機に追い込まれます。
個人的には、大逆転の一手を宮本自身が打つのか? と思いきやなんと騙されていたのは彼自身でした。
かわいそうに。。。 ヒヤヒヤさせられてさ。 (´ー`)┌
そりゃそうだよね、宮本の計画は物理的には綿密だったが、人間の心理を軽んじていて、あまり現実的でなく穴があった。
10億でギャンブルしようなんて言われても、きっと猿でも躊躇するよ。

読んでて思ったのですが、キャラクターの性格や、職業などなど、
この作品を創り上げるために絶対に必要な設定が、キッチリとキレイに嫌味なくらいに成されていた。
著者はおそらく結末から書き上げていったのではないでしょうか。
後から不足分を補っていったため、ご都合主義な内容が目立つのではと感じました。
特に昌史のアホさ加減ときたら、絶対コイツの存在そのものがFakeだ! ってバレバレだったしね。
きっとミステリ(本格推理小説)を得意とする作家だったら、その辺をうまくFakeできたんでしょうけどね。 (´ー`)┌
けど、本作のようにワクワク・ドキドキしながら、楽しんで読めるエンタテインメントな小説がもっと増えたらいいなぁと素直に思わせくれた作品でした。

カジノのオーナー・沢田は敵役ながら、かっこいいと迂闊にも思ってしまった。。。
絶対に勝てると確信しなければ、手を出さない慎重な態度はわたくしと似てる。
けど、間違っても 『絶対殺してやるからな!』 と唇の端から泡まで吹いてわめきませんけどね。 (´ー`)┌








(  ゚_ゝ゚) { 『人生には負けが必要だ』 負けっぱなしもどうかと。。。






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