::: ミステリ ::: ★★☆☆☆
この作品は初めて読みます。
何でも、内田先生の記念すべき長編50作目だそうです。
もちろん、主役を張るのは浅見光彦です。
けど、あらすじに書かれているような、
“渾身の作” なのかどうかは。。。
古代の日本で、琥珀が岩手県久慈〜奈良の都まで運ばれていたという、『琥珀の道(アンバー・ロード)』 をたどる旅のメンバー(キャラバン隊)のうち2人が変死。
警察は、通り魔による殺人と、崖から身を投げた自殺と、それぞれ別件として捜査を開始するなか、浅見光彦は二つの事件には関連性があるのでは? と調査を始める。
記念すべき作品とは思えないほど、地味です。
華がないんだよなぁ。
ただ、今回は心理的トリックを用いた点は良かったのですが、第一の殺人と、第二の殺人の関連性が非常に希薄で、ページ数合わせの為の、とってつけたようなものとしか思えなかった。
本作でちょっと気になったのが、以前山梨県の郷土料理・ホウトウについて、
“期待したほどには感心しなかった” と作品で書いたことに対して、苦情がきたといった内容を、物語(浅見光彦)を介して、言い訳がましく本文中で書くのは、あんまり感心しない。
内田先生自身、
“名物にうまいものなし” と謳ってる人なので、まずいものはまずい(あくまで主観的意見)と言ってもいいと思うのですが。。。
そういう勝手な意見を押付けてくる読者に対して、皮肉を冗談めかして本文で書いたのかなぁ?
苦情が多数寄せられたってことは、それだけ先生の作品が、多くの読者に影響しているということですから、配慮が足りないと言われればそうなのかもしれないですね。
ご苦労なことです。 (´ー`)┌
※ これ以降ネタバレしてます。おそらく、読んだら数日で内容を忘れてしまうほどの作品かもしれない。
全体的に物足りなさがある。
しかし、第二の殺人の被害者である、本井を崖からの投身自殺にみせかけるトリックは良かったと思う。
といっても、本井に見せかけた人形を落下させ、遊覧船の乗員に目撃させるという物理的なトリックのことではなく、生きていた人間が身投げしたという事が、
“事実” だと警察やマスコミに認知されるよう仕組んだ心理的トリックの方。
死体を回収できるのに、4、5日かかるという特殊な地形のお陰で、人形でなく、人間の方が落下した日が、必ずしも当日でなくても可能であったと推測し、犯人(権東、郷司)のアリバイ崩しに成功する、浅見光彦の洞察力はするどいです。
さすがの犯人も、自殺があったとされる当日のアリバイは作っていても、その前日もしくは、後日のアリバイまでは用意などしているはずがないですよね。
案の定、浅見にアリバイ確認をされた時に、犯人は当日のアリバイははっきり答えられたくせに、その前後日については、覚えていないという、なんとも間抜けな証言をしてしまう。
コロンボ並みのやらしい作戦ですよねぇ、浅見くんてば。 (´ー`)┌
本作で意外だったのが、犯人像ですかねぇ。
まず、第一の殺人が嫉妬に狂った、本井の女房だったという、なんとも拍子抜け。
読者としては第二の殺人との関連性を考慮していただけに、腰砕けな感じでした。
さらに、肝心の第二の殺人においては、これまでの内田作品といえば、社長、代議士や官僚といった、地位の高い人物か、古くからの旧友という設定が多いのですが、今回はどれもはずれだった。
( ゚_ゝ゚) { 『浅見さんてほんと、人畜無害っていう感じ』 うわっ、男としてどうなのよ、これ?
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