稀覯人(コレクター)の不思議

23:08 Sun 26.10
稀覯人の不思議 (光文社文庫 に 18-6)稀覯人の不思議 (光文社文庫 に 18-6)
(2008/10/09)
二階堂 黎人

商品詳細を見る


::: ミステリ ::: ★★☆☆☆


水乃サトルシリーズ7作目(大学生篇3作目)です。

何かとタイミングゥ〜なせいでしょうか、著者の、しかも水乃サトルシリーズを立て続けに3冊読みました。
まず、2008年9月に刊行された最新刊 『鬼蟻村マジック』 を皮切りに、シリーズ第1作で、文庫(新装版)の 『軽井沢マジック』 、そして、2005年にノベルスとして刊行された本書が、2008年10月に文庫化したので読んでみたという具合。
なので、別に嫌いなわけじゃないのですが、しばらくは著者の作品は遠ざけたい気分です。(笑)


水乃サトルシリーズは、著者の作品中では、かなりライトなミステリという印象があり、基本的には読みやすい。
ジュブナイル感覚ですね。
わたくしの子供時代のように、海外作品の意味のわからん翻訳ミステリを読まざるをえない世代からしたら、今の子供達は何て贅沢なのかしらと思うくらい、サービス満点な読みやすさだ。
著者の作品に限らず、子供の為の子供向けのミステリをわざわざ書いてやってる作家さんはえらいなぁと思いますよ。(´ー`)┌
しかし、何も子供騙しな本というわけでもなく、大人も十分に読めるわけですが、今回に限っては、かなり人を選ぶかなぁと思います。

タイトル通り、手塚治虫マンガのコレクター達が関わった殺人事件が起こります。
おそらく手塚作品に関する薀蓄等はあるであろうことは、百も承知ではあったが、わたくしの予想よりもかなりカルト度が高かった。
手塚作品といったら、 「ブラック・ジャック」 とか、 「火の鳥」 といった名の知れた、というかもはや国民の常識といっても過言ではないほど有名な作品くらいしか読んだことがないわたくしにとっては、手塚作品の薀蓄はかなり重たかった。
鬱陶しいとまではいかなくも、そこまで知らなくてもいいんだけどなぁ。辟易。。。という感じです。
ただ、著者のオタクっぷりがすごいです。
水乃サトルは、著者のオタク部分を形にしたキャラクターなわけで、マンガに限らず、著者はいろんな物事に熱中する方なんでしょう。
そして、それを突き詰めて1つのミステリ作品にまで創り上げてしまうんだから脱帽です。

本書では、手塚作品の薀蓄だけでなく、古書についての薀蓄も必読です。
わたくしには古書に価値を見出すという趣味は全くないので、未知の世界の話を知ることはとても興味深かったです。
どっちかっていうとミステリよりも、古書の薀蓄の方が面白かったほど。。。(笑)



余談ですが、カッパノベルス(光文社)版では、手塚治虫先生のたくさんのマンガの背表紙の写真が表紙になっている。
文庫版の方は、手塚作品の(どれかは不明)ワンシーンが表紙に使われている。
ちょっと気になるのが、その文庫版の表紙のワンシーン。
手塚キャラの間久部緑郎(ロック)が必死の形相で車を運転しているコマなんです。
本書を読む前から疑問に思っていたんですよね。
ノベルス版の方は、背表紙の写真だったのに、何故、文庫版では、作品のワンシーンをそのまま表紙にしているのか。。。
作品のコンセプトを考えたら、ノベルス版のようなデザインが最適だと思うのですが。。。
それと、何でこんな脈絡も無いワンシーンを表紙に使ったのか謎だったんですが、読後、よくよく考えてみたら、本編ミステリ部分でのヒントになっていたことに気づかされる。
表紙も伏線というミステリらしい装丁はよく考えられている。
ただ、裏を返せば、文庫版の表紙で、これは手塚治虫のキャラクターだとか、手塚治虫の作品でしょ? と気づかない人にはお勧めできない本でもある。
中身はもっと専門性高いので。。。











※ これ以降ネタバレしてます。




























水乃サトルシリーズのタイトルは、決まって “〜マジック” って付くのだと思っていたが、そうでない作品もあるんですね。
調べたところ、社会人篇は “〜マジック” で、大学生篇が、 “〜の不思議” というタイトル付けらしい。
結構こだわりのある作者のようです。


わたくしは、3冊目にして初めてその大学生篇とやらを読んだのですが、まず思ったことが、主人公・水乃サトルの性格というか、人物造詣がかなりひどいです。(笑)
作者に躁鬱の気があるんじゃないかっていうくらい、波が激しい。
本書は、躁(ハイ)な水乃サトルでした。(´ー`)┌

ゲーム性の高いミステリ(フィクション)で、殺人の動機がどうのって言ってみても意味がなさそうですが、それにしても、殺人犯の心理も、探偵の人物造詣もむちゃくちゃですよ。
己が唯一のコレクターになりたいからという理由で、殺人を犯しますかね?
コレクションを奪いたいからというストレートな動機の方は、わかりやす過ぎてダメなんですかね?
犯人が精神的疾患があったというとってつけたような言い訳も、長年本格ミステリを書いている作家としては苦しいかな。
それと、水乃サトルのあのハイなキャラクターはちょっと痛い。
明るい性格というよりは、ヘラヘラし過ぎだし、所詮は他人事のような言動には真摯さが欠ける。
そういうキャラにしたならそれはそれでいいんですよ。
けど、そんなキャラが、被害者に対する同情や、犯人に対する怒りだけ人並み以上でアピールされても、全てが嘘臭く聞こえてならない。
宝塚かミュージカルの大げさな芝居を観ているようで、ぜんぜん、説得力ない。(笑)
なんだこいつ、偉そうなこと言っても、結局はただの八方美人じゃないかで逆に魅力ダウンですよ。
もう一つが、わざとなのか、著者のセンスなのかわからないが、サトルの変人っぷりを表現する部分が、かなりわざとらしいのですよ。
まるで、今時ナウいとか、バイちゃとか、死語を平気で言ってのける人みたいです。
個人的には、うぜぇというか、サトルの言動に付き合う(くだらない会話を読む)のがめんどくせぇという感じです。(笑)


いきなり駄目だししてますが、肝心のトリック自体は、良かったと思います。
心理的密室と、物理的密室は、読んだ瞬間に “あぁ〜そうかっ!” とまるでアハ体験したくらいの衝撃。
心理的密室は、奇術(マジック)の技法が光る。
自殺にみせかけて絞殺したはずなのに、何故、窓やドアの内側からガムテープで目張りする必要があったのか。。。
とくに、窓にまで目張りをしたことが重要である。
窓に一分の隙間もなく、しっかりとガムテープで目張りされていたという事実が、ドアの内側にもおそらく同じように目張りがされていたであろうと、ドアを破った人間に錯覚させることが出来る。
実際は、ドアのガムテープは剥がれかけた状態であった。
ドアを蹴破った段階で、内側にガムテープがしっかり目張りされていたかどうかなんてわかるわけがないですしね。
犯人は、ドアから入って、ドアから出て行けたわけです。

物理的密室は、ホテルマンの春山明美が実行犯であり、星城明人殺害時に、明美が勤めるホテルに宿泊していた明人の父親の車のキーと、同じキーホルダーについていた星城宅の玄関の鍵を盗み、ずうずうしくも父親の車で星城宅まで乗りつけ、堂々と玄関から鍵を使って侵入し、明人を殺害するという犯行方法。
被害者の家族の車を使うという発想は目から鱗なんですが、水上温泉から、東京まで車で行くにしても、そんなに長い時間、他人の鍵を持ち続けられるもんでしょうか?
わたくしは車を所持していないのでわかりませんが、車でホテルに来た場合、ホテルの規模にもよるでしょうが、玄関先で送迎係りに車を預け、駐車をお願いするのだと思う。
当然のことながら車の鍵を送迎係りに貸すわけです。
しかし、駐車が完了したらすぐに鍵は客に返しませんか? 普通。
宿泊している間中、車の鍵はホテルマンに預けたら、客には返さないもんなんですかね?
わたくしだったら、まずは車の鍵だけ渡して、駐車が完了したら即効で返してもらいますけど。。。
外出する際は、フロントに車の鍵を預け、玄関先まで転がしてきてもらいますが。。。
あと、家の鍵までついたキーホルダーごと他人に預けるかという点にしても、著者とわたくしとでは認識が異なるようです。
その部分がすっきり納得できていれば、トリックとしては素晴らしいと思うのですが。。。


今回の事件の主犯は、三浦良介で、共犯(実行犯)が春山明美でしたが、最初から最後まで三浦が怪しいと思わずにいられない。
大河内はレッドヘリングだろうと。
三浦に関しては、物語上、登場させる必然性を感じないのに、事あるごとにチョロチョロと出てくるんですよね。(笑)
もう怪しいったらありゃしない。
推理で当てられない犯人当てって意味ないんですけどね。
犯人当てという点においては、いまいちだわ、星城殺害の動機は非現実的、大河内と三浦の接点や殺害にしても伏線らしいものもなく、サトルの直感といってもいいくらいで、無理やり感一杯だ。
決定打は、山口美也子が犯した殺人未遂事件ですよ!
三浦への憧れから、一転、サトルへ恋愛感情が移ったかと思ったら、結局、三浦の恋人・明美への嫉妬心から、明美を滅多打ちですか。。。
しかも彼女は高校三年生(未成年)ですよ。
殺しに年齢や性別は関係ないのかもしれないが、それまで品行方性な女性として描いておきながら、女の顔を正面から鉄パイプで滅多撃ちですか。。。大胆な裏切りじゃないですか。(笑)
女子高生ならせいぜい相手の髪を掴んで、引きずりまわすくらいが関の山だと思っているわたくしの認識は甘いんですかね?
というか、この小説に登場してくる人物は、どいつもこいつも人格破綻してます。(笑)
ジギルかハイドか。。。(´ー`)┌

ミステリのハウダニットに関しては、必読の価値がある作家かもしれないが、人物を描かせたらひどい。
これだけ、人格に波があったら、何でもありやがな。
ある意味、警察官が犯人だったというオチよりもタチが悪いかも。
真面目(?)にミステリ書いてれば、もっと評価が高いと思うのですが。。。










(  ゚_ゝ゚) { 『あるはずの本がなくて、ないはずの本がある。 その上、あるに決まっている本が最初からない─』 とんちですか?









テーマ : 読んだ本。 - ジャンル : 本・雑誌

Bk.087 軽井沢マジック

01:17 Tue 30.09
軽井沢マジック (講談社文庫 に 22-22)軽井沢マジック (講談社文庫 に 22-22)
(2008/09/12)
二階堂 黎人

商品詳細を見る


::: ミステリ ::: ★☆☆☆☆


水乃サトルシリーズ第一弾です。
一作目よりもお先に、2008年9月に発表された新刊 『鬼蟻村マジック』 を読了しました。
二階堂蘭子シリーズよりもライトな本格ミステリであり、とても読みやすく中々の出来栄えだったことと、たまたま講談社より一作目が文庫化されたので、これを機に読んでみました。

初出は、1995年徳間書店より出版され、タイトルに、 “地名+マジック” と明記されるシリーズ作品。
要は、二階堂流トラベル(旅情)・ミステリということなんでしょうか。
トラベル・ミステリと言えば、西村京太郎や、内田康夫を思い浮かべるが、本格畑の島田荘司が西村京太郎を意識した作品を書いているのに対して、島田荘司と同じく、本格ミステリを得意とする著者の水乃サトルシリーズは、内田康夫の浅見光彦シリーズを意識していると思われる。
興味深い構図である。(笑)
浅見光彦シリーズでは、警察庁刑事局長を肩書きに持つ兄の威光を嫌々ながら借りて、事件解決に奔走する爽やか好青年が主人公の浅見光彦が活躍しますが、二階堂流は、警察機構に絶大な権力を持つ代議士の身内、という特権を利用して、事件解決に奔走するチャラ男な変人が主人公の水乃サトルが登場する。

浅見光彦シリーズが、歴史やそこで生きる人々にスポットを当てた社会派で、人間味溢れる情緒的な旅情ミステリなら、水乃サトルシリーズは、ライト感覚な本格推理を目指したトラベル・ミステリといった感じです。
感覚的に、英語か日本語かの違いだけですが、作品の雰囲気は丸きっり違う。
旅先という土地柄をいかにミステリに組み込むかという点に於いては、本書は内田ミステリにはまだまだ及ばずというところ。
本書は単に、事件が起きた場所が軽井沢だったというだけで、事件の本質はどこが舞台でもかまわないほど旅情感がない。


それと、主人公・水乃サトルのキャラクターですが、変人の美青年という設定らしいが、特に、変人らしい言動は見受けられない。
外野があーだこーだと変人ぶりを説明するだけでは説得力がない。
日常の行動や、その応用でもある推理などで、発揮して欲しかった。











※ これ以降ネタバレしてます。





























純粋なトラベル・ミステリと異なる長所は、本格ミステリらしい謎と、推理にあるはずなのですが、後半の謎解き段階になると、読者を納得させるだけの解決が成されたかというと疑問が大いに残る。
また、作家が別荘で変死を遂げた事件と、ホテルの経営者が殺害された事件が、リンクしておらず、掠めた程度の接点しかないので腰砕け状態。
列車内での不可能殺人というトラベル・ミステリらしい道具立ても、有効活用されていない。
共犯者が、3人も4人もいれば、そりゃどんな不可能と思える殺人でも可能だろうよと思えてならない。
ナイフのバトンリレーで、列車に凶器を持ち込むのは容易い。
屋根の上で殺害されたジャーナリストにしても、宗教団体の教祖の正体を暴き、騒いだとしても確たる証拠はない。
教祖の若かりし頃の映像を観られたくないばかりに殺害する、という動機も心理的に非現実的。

おそらく、オウム真理教の事件にヒントを得て書かれた作品なのかと思うが、著者の作品にしては、手抜きしたのかと思うほど内容が浅い。
重々しい二階堂蘭子シリーズに対して、軽めのミステリが欲しかったという気持ちが読者としてはあるが、せめて、アッと驚くようなトリックが1つくらいはないと、読み捨てられそうな気がします。









(  ゚_ゝ゚) { 『人の考えだすことは、所詮、人によって解かれてしまう運命にあるんですよ。』 変人らしからぬ真っ当な意見です。









テーマ : 読んだ本。 - ジャンル : 本・雑誌

Bk.086 鬼蟻村マジック

21:46 Mon 22.09
鬼蟻村マジック<ミステリー・リーグ> (ミステリー・リーグ)鬼蟻村マジック<ミステリー・リーグ> (ミステリー・リーグ)
(2008/07/23)
二階堂黎人

商品詳細を見る


::: ミステリ ::: ★★★☆☆


水乃サトルシリーズ通算第6弾。
著者の作品はすべて、二階堂蘭子シリーズだけだと思っていたのですが、いろいろあったみたいですね。
水乃サトルシリーズは初読にして、最新刊を読んでしまいました。
続き物でしたが、特に問題なく読めたので、読者には親切な構成で助かりました。

二階堂蘭子シリーズは、舞台設定が確か戦後まもない時代(だったと思う。。。)で、江戸川乱歩テイストの作風であり、地の文などでの表現方法も多く、比較的読みづらいという印象があったが、本書の水乃サトルシリーズは、とても読みやすかった。
代表作という点では、二階堂蘭子シリーズに軍配が上がるのかもしれないが、ミステリを読み慣れてない人には、水乃サトルシリーズをまずお薦めしたいですね。


本書では、横溝ミステリの代表作 『犬神家の一族』 のような世界観と設定が特徴的であり、おそらくパスティーシュ(オマージュ)としての意味あいがある作品なのだと思う。
憎悪が激しく、複雑に絡み合う登場人物達の相関関係や、相続を巡る争いの中で、連続殺人が勃発する。
謎の毒殺事件に端を発し、密室殺人といった不可能犯罪と、本格ミステリ好きにはたまらないシチュエーションである。
謎解きの面白さも、シンプルで人間の盲点を突くようなトリックであり、解明には洞察力が必要となる。
昨今の流行でもある、複雑で科学的要素が多い理系物理トリックと比べると、謎解きには誰もが納得出来るであろうと思えるし、特に、ミステリ初心者の為の導入本としても評価が高いです。
構成として個人的に良かったのが、連続殺人事件のきっかけともなった過去の殺人事件を、上鬼頭家の人物紹介を兼ねた歴史として、物語の始めにまとめて説明している点。
物語の本筋の途中で挟みながら語られるよりは、最初に一気に説明してくれた方がわかりやすいし、頭の中で整理しやすかった。


難を言えば、探偵役である水乃サトルのキャラクターがいまひとつ。。。
いわゆるオタクちゃんなんですけど、薀蓄るわけでもないし、笑いがとれるわけでもない。
美形らしいが、外見にしても、内面にしても造形がしっかり出来ていない。
もしかしたら、シリーズを通して読んでいないとわかりづらいのかもしれませんが。











※ これ以降ネタバレしてます。































横溝ミステリ 『犬神家の一族』 のパスティーシュ(オマージュ)であると思える作品ですが、横溝正史が描く、ドロドロとした人間関係のようには描けていないところが残念。
上鬼頭加世子を筆頭に、美佳子、佐江子、志女子といった女達が憎悪、牽制し合うのだが生々しくない。
甘っちょろいヒステリーっぽくて、殺人まで犯す動機としての必然性を感じない。
その動機の薄さ加減が、連続殺人の主犯が加世子であるという答えに到達できなかったのだと思う。
物理的に不可能(加世子死亡後に起きる連続殺人)であったという先入観も眼を曇らせたわけですけど。。。


フーダニットに於いては、納得出来かねるのだが、密室トリックは非常に良かったと思う。
特に、過去に起きた殺人事件の犯人が、いかにして人の目を掻い潜って脱出したか、これを現代で起きた密室殺人事件の伏線にしつつ、読者に対する謎としても提示出来たことが、構成としても優れていると思う。
後に起きる殺人事件の伏線であるわけだから、読者の大半がその謎を看破することが可能(大前提)である。
第一の謎(過去の犯人脱出の謎)がわからなかったとしても、第三、第四の謎(密室殺人の謎)を見破ることが難しいため、伏線としての役割は依然として保たれるわけです。
伏線自体を謎の1つにしてしまう一石二鳥な発想と構成は素晴らしい。

第三の密室殺人(上鬼頭静子殺害事件)、このトリックは、伏線である第一の謎を踏まえれば解けるはずなのだが、タンス(引き出しのある)の構造を知っていないとどうにもならない。(笑)
“タンスには底板が無い” という構造を知っていれば、引き出しを全部半分ほど引き出し、タンスの底から入り込み、後ろに開いたスペースに隠れることが可能であると推理出来るのだ。
普通の人は、タンスに底板があるとかないとか考えることもないわけで、さすがミステリ作家の着眼点は凡人とは違う。
第三の密室殺人までは良かったのだが、第四の密室殺人(周爺の殺人を装った自殺)は、主犯(計画犯)である加世子と、第三の密室殺人の実行犯・周爺の性格や、犯行動機を明確に理解してないと、解明は絶望的である。
同様に、第二の謎(国也毒殺事件)に於いても、実行犯である加世子の殺害動機は、性格的なものに起因している。
本来であれば、物語の中で、それぞれの登場人物の描写から把握しないといけないのだが、最初に書いた通り、人物造形を理解するだけの描写が不足している。
ミステリとしては、前半は論理性も高く納得いく展開だったが、後半は逆にご都合主義に走ってしまった感じです。










(  ゚_ゝ゚) { 『権利と義務は、両方とも果たさなければなりません・・・』 権利ばっか主張する上司の多いこと。。。









テーマ : 読んだ本。 - ジャンル : 本・雑誌

 BLOG TOP