Bk.097 黒い森

23:54 Fri 30.11
黒い森 黒い森
折原 一 (2007/11)
祥伝社
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::: サスペンス・ミステリ ::: ★☆☆☆☆


読み始めて、アレ? これ以前にも読んだような。。。と思って、調べてみたら、どうやら、 『樹海伝説 騙しの森へ』(2002年) 、 『鬼頭家の惨劇』(2003年) の2作品、そして本書と、同じ舞台設定の元、書かれた作品らしい。
何が同じかというと、樹海に山荘を建て、隠棲した作家が、精神に異常をきたし妻と双子の娘を惨殺する、という部分だけがそれぞれの作品で利用されている。
ちなみにわたくしは、『樹海伝説 騙しの森へ』を以前に読了している。
いわば、 “樹海シリーズ” とでもいうべきか。
販売戦略として、大々的にシリーズ化として売り出してないみたいなので、全く気付かなかったです。
それぞれが単独で読めるので、どれから読んでも問題はないですね。


わたくしは折原作品は好きなのですが、本書ばかりは、評価に甘くなりようがない。
本事態は、表からも裏からも読める変わった作りになっていて、装丁も凝っている。
中ほどには袋とじまであり、遊び心のある本です。
さすが叙述ミステリーの大家だけあって、読者を楽しませる術は心得ている。
しかし、実際の中身となると辛口の評価をせざるを得ない。
才能のある作家なので、敢えて厳しく書きますが。
表から裏からと別々に作る必要性を感じない。
さらに、解決編を袋とじにするほどの衝撃的な結末でもない。

正直、文庫書き下ろしの 『樹海伝説 騙しの森へ』 の方が作品の質は良い。
本書程度の作品が、ハードカバーになる事自体、信じられないです。
区切りの良い3作目で、樹海シリーズを打ち止め(引っ張れるネタでもない)にするのが妥当かと思うのですが、この幕引きではあまりにもお粗末すぎる。












※ これ以降ネタバレしてます。





































恋人同士の留美夫と樹里は、互いの携帯に送信されてきたメールの指示により、樹海にある作家の山荘で落ち合うこととなる。
それぞれ別のミステリーツアーに参加して、樹海に向う二人、という設定で、生存者編(樹里編)と殺人者編(留美夫編)として、表から裏から読めるようになっている。
本自体に面白い仕掛けをしたかったのかもしれないが、この趣向には意味がないように思える。
叙述ミステリを得意とする著者なのだから、生存者編と殺人者編をそれぞれクロスさせて1つのミステリーにした方が、いろいろトリックを仕掛けることが出来たのではと思う。

そして、1番の問題は、オチがひどすぎるということ。
ミステリーツアーとは名ばかりで、実は、集団自殺ツアーだったという結末。
予期せぬ殺人者のせいで、自殺ではなく、他殺になりましたけど。(笑)
留美夫と樹里が背負っていたのは、実は、お互いの骨壷なんじゃないのとか想像していた自分がアホらしいです。
っつか、恥かしいです。'`,、('∀`) '`,、


さらに気になったのが、本事態の作りなんですが、表から裏からも読めるとありますが、中の解決編の注釈を読むと、生存者編から読むことをお薦めしますと明記されている。
そうなると、普通、生存者編が表になっているはず。
確かに本の表は “生存者” と印字されているのだが、ページを捲ると、中身は殺人者編なんですよね。。。
同じように裏を見ると “殺人者” と印字されているが、やはり中身は生存者編。。。( ̄〜 ̄)
ちなみに本の裏はちゃんとバーコードやら、値段表記があるので、表はやはり生存者編で正しいのですが、何故、中身は逆になっているのか。。。全く理解できないです。
目次を見ればわかることですけど、人によっては気付かずに殺人者編から読んじゃいますよね。
そうなると、生存者編から読むことを薦める意味もないような気がする。
もう1つ突っ込むとしたら、その生存者編から読むことを薦めますと書かれた注釈が、中の綴じ込みページに書かれていることもよくわかりません。
読む順番を薦めるのであれば、生存者編、殺人者編のそれぞれの目次や、目につきやすい遊び紙に印刷しておかないとダメじゃん。
全くもって、何がしたいのか理解に苦しむ。
親切なんだか、不親切なんだかわからない。










(  ゚_ゝ゚) { 『心中、おだやかではない』 ダジャレ。。。?







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Bk.012 樹海伝説 騙しの森へ

07:20 Tue 06.07
樹海伝説―騙しの森へ 樹海伝説―騙しの森へ
折原 一 (2002/06)
祥伝社
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::: ミステリ ::: ★★☆☆☆


最近、ダラダラと長いだけの小説が多い中、158ページ・400円とはうれしい限りなんですが、実際、読んでみるとスラスラと読めてしまうので、物足りなさを感じます。
電車移動などで読むのには最適と言えます。

樹海で遭難する恐怖、凄惨な事件があったとされる山荘。
ホラー・サスペンスとしての素材は充分なんですが、如何せんページ数に制限があるためか、犯人以外の登場人物をあっさり切り捨ててしまい、早々に容疑者から外してしまったので、読者を騙しきれず、犯人が誰かが薄々わかってしまう。
あまり怖さを感じなかったし、設定を活かしきってないように思われました。

しかし、最後のオチにはちょっとびっくりさせられました。










(  ゚_ゝ゚) { 『書けない、書けない、書けない』 だから怖いっつ〜の。





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