Bk.071 綾辻行人と有栖川有栖のミステリ・ジョッキー1

01:34 Fri 22.08
綾辻行人と有栖川有栖のミステリ・ジョッキー(1)綾辻行人と有栖川有栖のミステリ・ジョッキー(1)
(2008/07/25)
有栖川 有栖 (著・編)綾辻 行人

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::: エッセイ・書評・ミステリ ::: ★★★☆☆



個人的に好きなミステリ作家さん、綾辻行人と有栖川有栖の対談集。
タイトルの “ミステリ・ジョッキー” を最初に見た時、競馬の騎手のことしか頭に浮かばずに、競馬に関連したミステリの話なのかとばかり思っていた。。。(´ー`)┌
ところが、ラジオのDJ(ディスク・ジョッキー)を真似たものらしいと読み始めてわかった。
ラジオ番組で、会話の途中で音楽を入れるのと同じように、対談の合間にミステリを読んでもらおうという趣向。
それで、ミステリ・ジョッキー=MJってことか。
趣向としては面白い。

内容としては、両作家が抱いている本格ミステリの核心的作品を紹介したり、似ているようでどこか違う、マジックやパズルのミステリとの関係、番外編として、講談社ノベルスの復刊フェア(2007年)で話題となった作家の作品について、などなど語り合ってます。

ただのエッセイや書評(評論)とは異なり、取り上げられている作品を読めるという点が良い。
両作家の対談は説得力があり、作品に対する理解度も上がるというもの。
それが読者の感想と必ずしも一致しない作品もあるが、その相違もまた新たな発見であり、面白かったりする。
それと、両作家の意見や、性格の違いもみれて興味深い。
特に、 「それぞれの“ふるさと”」 の章で両作家が選んだ作品が、有栖川センセは、ザ・推理な論理的なミステリだし、綾辻センセは、恐怖の演出が冴える怪奇的なミステリであり、両者の原点、本質的な作品であるという点はとても面白い。
また、有栖川センセの場合、素人のわたくしからみてもミステリ大好き人間なんだなぁと思うくらい、子供のように嬉しそうに語るわけですが、綾辻センセはというと結構クールだったりする。(笑)
ミステリに対して他人事というか、一歩引いた客観性を感じる。
なんというか、本当にこの2人仲が良いのか? と疑ってしまうほど、有栖川センセにつれない綾辻センセです。(笑)
個人的には、第2弾、第3弾と続けて欲しいところですが、綾辻センセのやる気のなさが気になってしまう。
あれが彼のMAXテンションなら良いのだが。。。
他に、取り上げられた作家や作品に対して、各章の終わりに概略があり、ガイドブックとしての役割も果たしており、とても親切な構成。


企画としては面白いのだが、個人的にはもうちょっと対談部分を多くして欲しい。
挿入される作品は、版権の問題等あって、思ったように語りたい内容と作品が一致しない状況の方が多いかもしれない。
そうなると二番、三番煎じの作品を挙げることになる。
対して思い入れの無い作品を挙げて語られても迷惑なだけなので、それだったら、挿入する作品は少なくていいから、中身の濃い対談をして欲しい気がします。

それと、本の装丁・デザイン、カラーコーディネイトがとても良いです。
両作家の人形も似ている上にかわいらしい。(笑)
過剰な装飾もなくシンプルでいて、細かい点で凝っている。
次回作に期待です。







(  ゚_ゝ゚) { 『マジックやパズルよりも自由そうですね。』 確かに。







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Bk.047 鏡の向こうに落ちてみよう

00:28 Thu 05.06
鏡の向こうに落ちてみよう 有栖川有栖エッセイ集鏡の向こうに落ちてみよう 有栖川有栖エッセイ集
(2008/05/22)
有栖川 有栖

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::: エッセイ ::: ★★☆☆☆


有栖川センセの新作エッセイ。
これまで何冊か読んだことがあるんですが、中でも1番面白くなかったかなぁと。。。
面白くないというのは語弊があって、個人的に興味を引かなかったという意味です。


台湾での本格ミステリの現状を、著者がどうみているかという話は非常に興味深かったのと、東野圭吾の 『容疑者Xの献身』 について言及してる内容は必読かなぁと思う。
映画の紹介などは、一度観てみようと思うような解説でもない。
何より、わたくしの嫌いな野球ネタがちょっとね。。。
好きな人には良いのでしょうが、サッカーならまだしも野球は女性には向かないかなぁ。(笑)
順位表をわざわざ載せて解説してますが、ちんぷんかんぷん。
というか、読む気がはなからない。(笑)
申し訳ないが、野球ネタは飛ばしました。。。

全体的に悪くは無いが、粒揃いという感じです。








(  ゚_ゝ゚) { 『カラマーゾフの兄弟』 かっこいいわたる君の好きな本。。。(笑)








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Bk.006 正しく時代に遅れるために

23:05 Fri 09.02
正しく時代に遅れるために 有栖川有栖エッセイ集 正しく時代に遅れるために 有栖川有栖エッセイ集
有栖川 有栖 (2006/12/26)
講談社
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::: エッセイ ::: ★★★☆☆


初めてかもしれない、小説家のエッセイを読んだのは。。。

ミステリ作家・有栖川有栖センセのエッセイ集。
今まで、作家の内面を知ってしまうと、生活感をモロに実感してしまって、その後、小説(フィクション)を読む時の妨げになるかもしれないと、エッセイ等は読まずにいた。
既に、数冊のエッセイを出版されてますが、どれも読んでいない。
しかし、本作の内容が生活に身近なカルチャーに関することだったので、気になって読んでしまいました。

『正しく時代に遅れるために』 という逆説的なタイトルが面白い。
というか、インパクトがある。
時代に遅れないということが、主流になってしまっている日本ですが、流行を追うこと、常に最先端で居続けることっていうのは、逆に言えば、常に過去を見続けていなければ成り立たないことでもある。
良いモノは必ず時間を超越(ワープ)する。
超越した先で、期せずしておきた変革が、また本格として流れていくとしたら、それもまた先端であると言えるかも。


感想は、読んで良かったと、まずはホッと一安心しました。
雑記、映画、小説、文化について、半ページ程度に短く纏められていて、とても読みやすかった。
これを機に、他のエッセイも読みたいと思いました。
読んでいて1番感じたのが、著者と意見が合うというか、感性が似ていると思ってしまった。
たかがわたくしなのに。(o゚c_,゚o) プ
好きだから似たのか、似ていたから好きになったのか。。。
どっちだろ。。。?









※ これ以降ネタバレしてます。


























有栖川センセの小説というのは、本格ミステリであり、 “殺人” をテーマに、誰が、いつ、どのようにして犯罪を犯したのかを、脳みそを総動員して創り上げ、読者に解かせるパズルである。
こう書くと、殺伐とした、不謹慎な小説に思えるが、それに反して、彼の小説というか、文章はとてもソフトで、エレガントなのである。
なので、わたくしの中での彼の勝手なイメージは、とても落ち着いた、平安貴族のようなおっとりした人。

でした。。。

小説の中だけなのかと思いきや、エッセイでもそのイメージは変わらない。

はずだった。。。

よくよく、考えてみれば、人殺しの本を書く人が、おっとりしていると言えるだろうか?
フィクションとはいえ、あの手この手で、登場人物達を血祭りにあげていくんだぞ?
しかも、堂々と読者に、 “さぁ、この謎を解いてみろ” と、仕掛けてくるのだから。
大胆で、自信家で、挑戦的(ユーモアがある)な人ではないか。
そうなのだ。
彼が綴る文章は、優雅であっても、性格は想像していたのとはちょっとだけ違うよう。
本文「時代遅れということ」や、「ワイルドで行こう!」を読むとよくわかる。
ハードロック好きで、B’zをカラオケで熱唱し、ボーリングで男気を見せるのである。
い、意外だ。
想定外にもほどがある、かなり男らしい男ではないか。
わたくしの中の優男像が、ぐわしっと音立てて壊された感じです。(´ー`)┌
こんな面白く、笑えるエッセイばかり書いているわけではもちろんないです。
真面目な事を、真面目に書いている、生真面目さんでもある。(アタリマエダケド)
しかし、ご本人はどうなのかわかりませんが、わたくしが受けた印象は、本心で語っている部分と、そうでない部分(いわゆる大人の事情ってやつ)がある。
気がする。 あくまでもわたくしの主観ですけど。
ただ、物書きとしての彼は、とても厳しい。
本格ミステリの未来を真剣に憂いていたり、時に痛烈に批評もする。
そんなエッセイを読んでいるうちに、なるほど、そうかそうか、それで彼の中にある明と暗は、それぞれ2人のキャラクターに投影されているんだな。
などと、勝手に想像しちゃいました。(´ー`)┌


特にオススメのエッセイは、 「六段階の距離」 、 「オススメされる私」 、 「時代遅れということ」 、 「ワイルドで行こう!」 かな。
「オススメされる私」 は、WEBサイト・Amazonの自動的に本を薦めるシステムについて書いているのですが、タイトルもそうだけど、着眼点がミステリ作家らしくて面白いです。










(  ゚_ゝ゚) { 『たかが私なのに。』 自虐と謙遜の間。




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