Bk.048 マザコン刑事の事件簿

00:04 Tue 10.06
マザコン刑事の事件簿 新装版 (徳間文庫 あ 1-43)マザコン刑事の事件簿 新装版 (徳間文庫 あ 1-43)
(2008/04/04)
赤川 次郎

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::: ミステリ ::: ★☆☆☆☆


数ある赤川作品の中でも、この “マザコン刑事”シリーズ は未読でした。
初版は1982年なので、時期的に読んでいても不思議ではないのですが、はて。。。
やはり、マザコンという言葉が良くなかったんですかね。(´ー`)┌
今回、新装版として文庫で再登場したのを機に読んでみました。


読んだのはいいのですが、どんな感想を書けば良いのやら、言葉に困る。
解説者も本文の内容には触れていないところがこの苦しさを語っている。。。(´ー`)┌
本シリーズは短編連作集なのですが、クオリティが悪い。
生地の余りをつないで、洋服を作ったという感じ。
ワン・アイデアはいくつもあるが、長編にするほどのものにならないから、インパクトのあるキャラクターでごまかしとけ。
みたいな印象を受ける。
80年代の赤川作品は優れたものが多いだけに、やけに出来の悪さが目立つ。
人気作家ですから、出版側としてはどんな些細な作品でも出して欲しいという気持ちがあったのと、単に短編集として出すよりは、赤川先生の場合、シリーズ物として出版したほうが売れると見込んでの本シリーズなんでしょうね。

それと、統一感というのが無い。
赤川作品では、よく名作小説のタイトルや名言をもじって、タイトルにつけることが多い。
本書でも、 「『若きウィリアム・テル』の悩み」 と 「罪と×」 がそれである。
前者はドイツの作家ゲーテの 『若きウェルテルの悩み』 を、後者はロシアの作家ドストエフスキーの 『罪と罰』 という名作中の名作のタイトルをもじってます。
赤川先生らしいユーモア溢れるタイトルは良いのですが、その2作以外は、至って普通のタイトル。
どうせなら、全部もじってくれと言いたくなる。
この中途半端加減が、内容にも反映していると思われる。


今後、次作を読むかどうか悩みどころでもあるシリーズですが、後続作品に 『マザコン刑事とファザコン婦警』 なる作品があるらしい。(笑)
ロジックとしては目も当てられない作品ではあるが、マザコン刑事とファザコン婦警の対決は見物と思ってしまった。。。
本書(新装版)の売れ行きいかんでしょうが、これから新装版という形で、続刊が出版されるならそこまでは読みたいなぁ。














※ これ以降ネタバレしてます。







































1980年代、日本の社会ではマザコンというのは、オタクと同等に迫害(大袈裟か?)されていた人種かと思う。
ところが2000年を過ぎた頃には、女性の順応力というか、寛容性というか、好みもすっかり変わってしまったらしい。
2008年の現在、本書を読んでみたら、登場してくるマザコン刑事・大谷は、巷で気味悪がられているマザコンには見えなかった。
確かに、100人が100人ともマザコンという烙印は押すであろうことだけは間違いないのですが、嫌悪感というのが払拭されている気がする。
多くの世の男性がマザコン化していて、それに女性が慣らされてしまったということなんでしょうかね。


本書では、マザコン刑事というタイトルなんですが、大谷警部はそんなにひどいマザコンという感じがしない。
というか、正確には母親の子離れができていないだけなんですけどね。
こういうのは、言葉としては何て言うのでしょうかね?
チャイルド・コンプレックス? チャイコン?(笑)
今で言うモンスター・ペアレンツですよね。
どのみち、モンスター系主婦が殺人事件を捜査できませんからね。
今だったらこっちの方が作品としては面白くなりそうではある。。。(笑)
仕方なく刑事がマザコンになるしかないのですが、同僚の女性刑事にフォーリンラブしてから、マザコンでなくなってきちゃってるんですよね。。。大丈夫ですか、このシリーズ?
1作目からして、マザコン卒業ムードなんですが。。。(´ー`)┌

それと、この警部という階級まであるマザコン刑事ですが、全然、エリート刑事らしくない。
素人の方がまだマシというくらい無能。
頭も悪けりゃ、運動神経もないときた。
凶悪犯を捕まえるのが女性刑事の役割みたくなってましたね。
だからこそマザコン刑事なんでしょうか?
まったくもって魅力が無い。
女刑事の香月にしてもキャラ薄いし、母親もあまりインパクトがない。
80年代に読んでたらもっと違った印象を持ったのかもしれませんけど。。。










(  ゚_ゝ゚) { 『俗人の考えることは俗ね。』 政治家、官僚にピッタリな言葉。








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