::: ミステリ ::: ★★☆☆☆
図書館の寄贈本、何故か、間2作を飛ばして本作 “狂死曲” です。
“追跡” でたしか、晴美さんの舎弟(笑)、石津刑事が登場してきたと思ったのですが、その馴れ初めをすっかり忘れているので、変な感じです。
やっぱり、シリーズものは順番に読まないとダメですね。
赤川先生は、クラシック音楽大好きだそうで、本作はそのクラシックを題材にしたミステリです。
ヴァイオリン・コンクールに出場する男女が、別荘に集まり合宿を行うのですが、そこで、殺人が起きる。
本作の面白さは、別荘で片山とホームズが関わる事件と、東京で、晴美と石津が関わる事件の、2つが同時進行していること。
しかし、晴美が関わった事件というのが。。。
連載小説だったんだろうなぁと思わせる、出来の悪い結末。
もっと2つの事件に関連性を持たせれば、すごく面白い作品になったと思うのですが、残念。 (´ー`)┌
※ これ以降ネタバレしてます。登場人物が多すぎるせいか、うまく動かせていないうえに、当初設定されていた性格が、ストーリーが進むにつれて、全然変わってしまっていたりで、読み始めと終わりだけ比べると、同じ一冊の本とは思えませんでした。
当時何本も連載を抱えていた、著者ですから、頭の中はごちゃごちゃになってたのかなぁなんて思います。
中でも、ヴァイオリン・コンクールに出場するメンバーの、丸山という男。
キャラクターとしては、まったく立っておらず、それどころか最初にちょこっと登場してきてからは、放置されっぱなしで、いるのか、いないのかわからないような状態が続いたと思ったら、なんのこっちゃない、ヤツが犯人だった。。。 ( ̄〜 ̄)
最近の本格ミステリだったらありえないですよ、まず、読者から抗議がきますね。
結局は丸山と、姉の道原和代、丸山の愛人・市原の3人で事件を起こしていたんですが、この3人ってば、問題解決する上で、安易に殺人という手段をとりすぎじゃないですか?
そもそも、人を殺すほどの動機とも思えなかったのですが。。。 (´ー`)┌
けど最近、現実に起こる事件て、そんなことで? と思うような動機で、簡単に殺人を犯してしまう人多いよね。
赤川作品とは異なる本格ミステリでは、トリックは特に重要視されているけど、殺害動機なんかも論理的になっちゃってる部分があって、人を殺さなくてはいけない状況を無理やり作ってる感じがあるが、動機に限っては、意外と赤川作品以上に現実的ではないのかもしれない。
話は変わるが、片山のキャラクターって、確か女性恐怖症じゃなかったっけ?
のわりには、1作目からすごく積極的だと思うのですが。。。
知り合って間もないのに、恋愛感情まで発展すっかなぁ〜?
冴えない刑事のくせに、若くてべらぼうにキレイな女性にモテモテだしさ。 (´ー`)┌
よくわかりません、赤川キャラの変貌ぶりは。
今回の題材は、クラシック音楽ということもあって、目次が第一章とするところを、“第一楽章 アレグロ・マ・ノン・トロッポ(急ぎすぎずに速く)” というように、音楽用語が使われていました。
赤川先生は、言葉に対してとても敏感な人なので、作品のタイトルづけにしても、とてもセンスがあり上手ですよね。
本作では、若い男女が音楽コンクールという競争社会にあって、そのストレスから精神を患い苦しむ人、誰かを傷つけてまでも、トップに立とうとする人間を描きながら、彼らが殺人事件に直面し、その殺伐とした状況で、音楽というものが、何の為にあるのか、誰の為にあるのかと悩みます。
中でも桜井マリは、自分が今までやってきた音楽は、人を傷つけるだけでしかないのか、癒すことも、救うこともできず、ただ母親のいいなりのまま音楽を続けていくことに疑問をもちます。
そんなマリに片山はやさしい言葉をかけます。
『音楽をやる人間が悪いことをしたり、間違ったことをしても、それは、モーツァルトやベートーヴェンが悪いんじゃないさ。』音楽に関しては全くの無知である片山ですが、マリにとっては、心を癒し、元気づけてくれる言葉だったでしょうね。
( ゚_ゝ゚) { 『狂死曲??』 ○ → 狂詩曲 赤川作品のタイトルには気をつけないと、間違って覚えそうです。
テーマ : 読んだ本。 - ジャンル : 本・雑誌