Bk.016 霊名イザヤ

22:23 Fri 01.04
霊名イザヤ 霊名イザヤ
愛川 晶 (2001/08)
角川書店
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::: ミステリ・ホラー ::: ★★☆☆☆


またもやオカルティズム溢れる内容のミステリでした。
著者のオカルト関連の知識には脱帽です。
巻末の参考文献の著書紹介で “こんなに読んだのよ!” と言わんばかりにズラズラ羅列しているのには辟易です。
著者がある種マニアックな方面では、細○数○の説法よりも説得力があるということは、他の著書を読んでもあきらかです。
個人的にはもうわかったから、たまには普通のミステリ書いてよと言いたい。










※ これ以降ネタバレしてます。




































読んだ感想は、スティーヴン・キングと、折原一を足して割ったような作品でした。
つまり、スリラー小説を読むような恐ろしさと、ラストでアッと言わせるような叙述形式を併せ持った感じですかね。
わたくしは、 “アッ! やられた” というよりは、 “エッ〜!? うそぉ〜” の方が大きかったです。
そして思い出したのが、昔観た映画 『この子の七つのお祝いに』 ですよ!!
こわっ!!
この映画では、岸田今日子演じるちょっとイっちゃってる母親が、自分を捨てた旦那に復讐すべく、旦那と愛人の子供を誘拐して、自分の子供として育てるのですが、幼い子供に父親の悪口を子守唄代わりに聞かせ続けるのです。
そうして育った娘は父親を憎み、捜し出し、殺害を目論む。
パクった? とまではいいませんが、この映画に似てます。
本作は、頭のおかしい女に育てられたおっさんが、頭のおかしい女にストーキングされて、頭のおかしい自分の娘に殺されるという、何とも現実ではありえないストーリー設定。


前半部分はオカルトネタ満載の解釈が続くので、読むのがきつかったです。
伏線を張る前準備で、こんな厚い本になったのかと思うほど。
作品のテーマは面白のですが、一番納得いかなかったのが人物描写でした。
主人公の深澤将人というおっさんは、幼稚園の園長を務めるほどの人物なのに、20歳そこそこの小娘にいいように手玉にされ翻弄されるんですからねぇ〜
とにかく他人の意見をすぐ真に受ける。
良く言えば素直なんですが、悪く言えば単細胞のおバカさん。
自分に対して悪意を感じる相手の話なんて、例え真実だとしても普通信じないですよ。
なのにこのおっさんときたら、疑いもせずに鵜呑みにして、挙句に精神的な脅迫をされていく。
さらに園長という職業柄、心理学についても多少なりとも知識があるにも関わらず、自分の身の上に起きている記憶障害とか、心理上の問題点について気づかない。
どう考えてもおっさんの身に起きてる現象は、異常であるのだから、はよ、頭をCTスキャンして貰え! と読んでてずっと思ってましたね。 (´ー`)┌
また、ストーカー女・真奈世をごまかす為とはいえ、自分が世話になってる出版社の編集者のプライベートな話しまでするなんてありえない。
とても園長という立場にいる人間のする行動じゃない。


主人公に関わってくる編集者の川岸も、大学で史学専攻とか言ってますが、異常なほどに宗教史に偏った知識を持ってるっていうのも都合良すぎだし、絶対こいつ怪しいと思わせてしまってるよ。

ストーカー女・真奈世に関しては、既に頭のおかしい女なのでどうでもいいのですが、前世の自分を殺した相手を探しに、主人公の幼稚園に潜りこみ、その相手とエッチしまくるっていう設定どうにかしろ。。。
前世とかアホな話は一歩譲るとしても、自分を殺したと思ってる相手とエッチするか?
ハリウッド映画じゃないんだから、いちいち絡ませんなよ。 (´ー`)┌


一番、納得できなかった点は、主人公の娘だ。
幼少の頃に大好きだった(かなり病的)母親を亡くしたとはいえ、その後数十年は父親に育てられ、親子関係も良好だったのに、父親が母親を殺害したと知った途端、掌を返すように父親を殺害しようなんて普通考えませんて。
全体を通して、重要な登場人物の人間描写が穴だらけ。
あと、幼児期に虐待を受けた子供に関する内容も、でたらめとは言いませんが、現実とかなり差があるように思いました。
物語の冒頭での幼児誘拐殺人事件の結末も、未解決で終わっちゃってるし。
本編と絡んでくるんだろうなと思ってたわたくしは肩透かし食らいました。
ラストのページで編集者の川岸が怪しいという事を匂わせてましたけど、無理やり取ってつけたような終わり方で不満。
カタリ派や不思議の国のアリスなど様々なテーマを、独創的な見解でホラーにしてしまう手法が上手なだけに勿体無い作品です。


わたくしを アッ! と言わせたのは、物語でなく 『閃輝暗点』 という症状です。
学生の頃、年に1,2回ぐらい、偏頭痛の前兆症状として、視覚障害を起こしていた。
詳しい事はわかりませんが、TVでよく使われるような、モザイクがかかったように周りが見えるのです。
その為モザイクになってる部分は見えません。
脳血管の収縮と拡張のバランスが上手くできないと、視野に影響するらしいです。
最初は小さいのですが、段々と広がっていき、黒、白、赤、紫のような色で、チカチカチラチラするもんだから気分が悪い。
それが現れると、頭痛が始まり、30分くらいでだんだんと治まる。
同じ症状が小説で出てくるとは思いもしませんでした。 (´ー`)┌









(  ゚_ゝ゚) { 『二元論、世界は互いに対等な二つの原理=善と悪から成り立っている』 人間が創りだした宗教世界は複雑怪奇です。








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Bk.026 七週間の闇

23:30 Sat 18.09
七週間の闇 七週間の闇
愛川 晶 (1999/11)
講談社
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::: ミステリ ::: ★★☆☆☆


チベット密教のオカルティズムをミステリに取り入れた作品。
もうこの手の作品は飽きました。
作者の作品はヒンズー教やマヤ文明だったりと、世界の文化・文明をミステリに取り入れるのが特徴なんですが、身近な題材でないだけに想像するのに疲れます。
作者の得意分野だからって、もうちょっと読者の求めてる題材狙っていけよ。
と言いたいです。

内容も筋書きよりも、魅力のかけらもないキャラクターに辟易です。
作者が描くキャラクターはどいつもこいつもつまらない。
玉の輿に乗るためだったり、幸せの価値を財力にしかみいだせないために、
必死に裕福な生活にとりすがろうとしてる女性がいたり、自分の娘に恋愛感情を抱く変態(犯罪)オヤジがいたりと。。。
どのキャラクターにも感情移入することが出来ない。
ミステリ部分においては、ラストに驚愕の大どんでん返しがあるので面白いと思うのですが、気持ち悪いキャラクターのせいで全て台無しです。
オカルト部分が結果的に生理的に受け付けないキャラクター作りになってしまってるので、仕方ないといえばそうなんですが、作者のタブーを平気で乗り越えるいやらしさや無神経さが後味を悪くした。


フィクションとはいえ、オカルトだの転生などというものは、絵空事で到底信じられるものじゃない。
ミステリでの殺人という現実性とは相容れられません。
わたくしはリアル人間なので、どうしても視点が現実的になってしまう。
その為、オカルト的な部分を楽しむ事が出来ない。
殺人事件という枠に入れられなかったら、すんなり受け入れられたかもね。 (´ー`)┌










(  ゚_ゝ゚) { 『鑑識のお下がりのペンタには幽霊が写る』 (((-。-))) ブルブル。。。





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Bk.014-鏡の奥の他人

07:54 Sat 10.07
鏡の奥の他人 鏡の奥の他人
愛川 晶 (2000/10)
幻冬舎
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::: ミステリ ::: ★★★☆☆


この作者の作品は失敗続きで、読み始めが乗り気じゃなかったんですが、以外や以外、なかなか面白い作品でした。


便利屋に、双子の姉の捜索依頼を持ちかける女子高生、殺人の罪を背負い逃走中の記憶をなくした女性。
この二人を軸に交互に物語が進められていく。
後半読んでるうちにこれは、ただのミステリではなく、叙述トリックだったことに気づく。
570ページにも及ぶ長編なのに、折原一のような複雑なトリックを仕掛けるわけでもなく、しかし、肝心な部分では読み手を騙してくれる。
複雑でないぶん、一気に読み終えることができた。

しかし、女子高生が探している姉は、記憶喪失の女性なのか?
便利屋が何故、双子の姉探しを引き受けたのか? など、 核心的な部分においては騙されませんでした。
アイデアは良かったのですが、伏線の張り方が甘いように感じました。

作者、お得意の住民票や、戸籍関係の複雑なしくみを利用したトリックは面白かったのですが、一度読んだだけではなかなか理解できませんでした。
以前の作品 『化身』 でも戸籍を巡るトリックがあったのですが、作者は役所で働いてたんですかね? 
それともトリックは経験済みとか。。。(´ー`)┌








※ これ以降ネタバレしてます。


























キャラクターにおいては、魅力の欠片もない人たちでした。
女子高生の描写がひどくヘタクソで、読んでるこちらが恥かしくなります。 
無理して、若作りする中年女性のような感じです。。。
もうちょっと女子高生のライフスタイルを研究して欲しいよ。
便利屋のキャラにおいては、前半は汚れ役に徹します。
それがあまりにも露骨なので、どうせ最後はイイ人で終わるんだろ?
と簡単に想像させてくれます。(´ー`)┌

わたくしが一番気がかりだったのが、おサヨおばぁさんの存在ですよ。
いやぁ〜 わたくし、ばぁちゃんっ子だったし、彼女の暮らしぶりが不憫で。。。
ところがラストでは、彼女について何も触れられずに終了。
。゚(゚´Д`゚)゚。 おばぁちゃんが心配だよぉ〜 ってフィクションだし。。。
物語とはいえ、なんだかかわいそうな扱いだなぁ。。。








(  ゚_ゝ゚) { 私はいったい、どこにいるの?』 双子でもわからんことは、わからん。。。





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