Bk.038 黒祠の島

02:14 Tue 13.05
黒祠の島 (新潮文庫 お 37-8)黒祠の島 (新潮文庫 お 37-8)
(2007/06)
小野 不由美

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::: ミステリ ::: ★★★☆☆


本書は、2003年9月に一度読了したことがある。
小野不由美といったら、ホラー、ファンタジー系の作家という印象が強く、珍しく本格的なミステリを書いたということと、その内容も横溝正史の作品を彷彿とさせるような、あらすじだったこともあり、かなり期待度も高かった。
しかし、読後の感想は、思ったほど良くなかったと記憶していた。
良くなかったと言っても、当時の評価で、星3つとしていたので、個人的な評価としてはかなり良い方。
改めて、機会があり再読に至ったわけですが、2回目の評価も前回と同じく星3つ。
大筋の感想は、前回と同じであり、その点から考えたら逆に評価が落ちてもおかしくはないのですが、今回は前回では気づかなかった部分が認識出来たという点で、良くも悪くもないという位置に留まったのかと思う。


物語は、作家である葛木志保という女性が失踪するところから始まる。
彼女の仕事上(取材)のパートナーでもある、式部剛が彼女の捜索を開始する中、夜叉島という明治以来の国家神道から外れた “黒祠の島” と葛木の関係を見いだし、島に渡る。
式部が島内で聞き込み調査に奔走するが、葛木が島に渡った形跡があるにもかかわらず、何故か、島民は皆、彼女の存在を否定する。
そんな中、葛木が夜叉島に渡ったと思われる日の夜、彼女らしき女性が神社で磔にされ惨殺されるという事件が発生していたことが発覚する。。。

閉鎖的な孤島、保守的な島民、気味の悪い因習、独自に発展した宗教、惨殺死体。。。と、いわゆる横溝ミステリにありがちで、本格ミステリ・ファンが涎を垂らしそうなほど興味を引く設定はどうしようもなく好きだ。
オーソドックスというのは百も承知だし、惨殺死体とか、連続殺人でウキウキ、ワクワクしちゃう自分を不謹慎に思いつつも楽しんで読んだ。
わたくしの意見からしても、本格好きは、こういうお約束な設定に弱いので、実質、内容が駄作と思われるような出来の悪い作品でも、良く見えてしまうという作家側には有利な魔法でもある。(笑)
本書に関して言えば、良い点と悪い点が半々に分かれるといった方がよいかもしれない。
因習深く、独自の宗教観を持つ孤島の島民という設定、世界観を綿密に創り上げた手腕は高く買いたい。
さすが、ファンタジー作家として名を馳せているだけのことはある。
前半部分は、その設定作りにかなりの枚数を投じているせいか、リアリティを感じる。
しかし、中盤になると、それまで頑なに黙秘を続けていた島民達が、打って変わってベラベラと島の内情を語りまくる。(笑)
そして、後半になると、枚数が足りないことが明白であり、大急ぎというか、大雑把な事件解決へと転じてしまう。
要は、 “黒祠の島” というファンタジーというよりはむしろホラー世界を表現したかっただけの作品に成り下るのだ。。。
ミステリーが好きで書いたというよりは、自分の得意分野をミステリーで活かしたかっただけなのだ。
しかし、ミステリとしては、面白い作品に仕上がったであろう片鱗は垣間見えることは確か。
ただ、バランスが悪いだけのような気がする。
もうちょっとミステリー部分の比率を上げて、読者が納得出きるようなオチがあれば、三津田信三級ぐらいの作品になったかもしれない。

















※ これ以降ネタバレしてます。







































本書で納得しづらい矛盾点というのが、探偵役でもある式部には、島民からの情報でしか葛木の消息情報を得ることが出来ないばかりか、過去に起きた殺人事件も解決出来ないということだ。
ところが当の島では、他所からの人間には口が堅いという閉鎖的な島特有の暗黙の了解がある。
その為、中々事件解決の糸口が見つからないわけです。
例えば、夜叉島や、神領家について、過去に起きた事件などの客観性のある外部的な調査資料があれば、それを元に、島民の団結力を不自然でない形で、少しずつ崩していけたかと思う。
本書では、外的要素を切り離して、夜叉島というローカルな範囲で、ストーリーを強引に繋げてしまったことで、急に島民の口が軽くなったという印象が強くなってしまった。
しかも、1番秘密裏に事を運びたがっている神領家の親戚筋の人間が、ペラペラと夜叉島や神領家の暗部を暴露するんだから笑える。

それと、神領家の人間関係が複雑に入り組んでいるのだが、どの人物も似たり寄ったりで個性もなく、区別しづらい。
葛木と永崎麻理にしても同じ。
せめて人物相関図くらいあれば、整理がしやすいのだが。。。
さらに、宗教的な話も複雑過ぎる。
わたくしは宗教の話になってきたところで、流し読み状態。
本書を読んだかなりの人が、置き去りにされたことでしょう。(笑)
神仏に関する基礎的な知識があることが前提で書かれているのが不親切。
詳しい人間の方が圧倒的に少ないのだから、もうちょっとわかり易い解説があれば良かった。
式部がいともあっさりと、夜叉島の宗教観を理解してしまうのにはご都合主義としか思えない。


肝心のミステリーとしては、まず、首無し死体の人物の入れ替わりトリックが良かった。
よくあるパターンであり、おそらく誰もが殺害されたのは葛木ではないだろうと思わせられる。
ところがごっこい、この入れ替わりトリックは、式部と同様に読者ももっと以前から騙されることとなる。
葛木志保と永崎麻理が、東京に移り住み始めた時から、名前をお互い交換して生活していたという事実にはやられました。
つまり、式部が捜していたのは、葛木志保の名を騙っていた永崎麻理だったわけです。
そして実際に殺害されたのは、顔が焼け爛れて判別不能になった、永崎麻理の名前を騙っていた葛木志保ということになる。
また、犯人当てのフェイクとして、診療所の医師・泰田がしっかり機能していた。
本格ミステリとしての要素はしっかり反映されており、意外と手堅いし、一筋縄ではいかないミステリであることがよくわかる。

しかし、納得いかない点もある。
猟奇殺人の犯人は、永崎杜栄であり、彼は、夜叉島の信仰というよりは、神領家の犠牲になった事で、憎悪を深め、島特有の信仰心を利用して殺人を犯した。
というのが殺人事件の真相なのですが、実際の事件の謎解きとなると明確にされていない。
ミステリとしてはいま一つなのだ。
こうであろうという想像の範囲でしかなく、あやふやな形で幕引きされてしまう。
この点からもメインとして、本格ミステリを本格的に書こうと著者が思っていなかった証拠でもある。

ミステリを借りて著者の書きたかったこと。。。
それが小野不由美の真骨頂でもあるホラー的な恐ろしさなのかもしれない。
本当の恐ろしさとは、殺人事件という物理的な仕掛けではなく、殺人犯である杜栄を同じ信仰の元に、守護という役割で裁く(殺害)、浅緋という少女の姿をした “鬼” だ。
横溝風の本格的で、王道なミステリーを想像していた読者は、良い意味で裏切られる。
神領家では代々、人間として欠陥ともいうべき、人を殺すことに抵抗感を持たない者が生まれてくる。
その事実を隠すために作られたシステムが、鬼が罪を裁くという馬頭夜叉信仰なのだ。
人を殺さずにはいられない浅緋と、罪には相応の罰が必要であるという考えが合致した結果、島特有の法制度が、馬頭夜叉信仰という形で島民達に根付いてしまう。
何らかの “罪” が発生した後に起きる、恐ろしい事件は、罪に対する “罰” なのだという条件反射ともいえる理屈で、島民達は事件を受け入れてしまう。
無条件に悪平等的なシステムに委ねてしまう島民の心理も末恐ろしいものを感じます。


本書の面白さは、猟奇的な殺人事件や黒祠と言われた邪教を通して、小野不由美流の 『罪と罰』 に集約されていくところにあると思う。
人を殺した人間は、同じように殺されるべきだ。
裁判で死刑になるのが確実なのに、何故、今、殺してはいけないのか。
殺人犯は殺されて当然ではないか。
浅緋が投げかける言葉に、本書では、


どんな事情を持つ者であろうと、他者を殺すことは許されない。
罰は罪に対する報復ではないのだ。
殺人者だからと言って、殺して良い、死んで当然だ、という論法など、あってはならないのだ。
事情を抱えていさえすれば、罪は割り引かれるということか。
加害者が抱えたものが考慮されて当然だと言うなら、被害者が抱えたものも同じく考慮されて当然ではないか。
事情などというものは、結局のところ、全ての犯罪者が抱えている。
殺人者を憐れめば、罰はその抑止力を失う。




などと苦悩する式部の姿を借りて、著者が読者に投げかけている。
しかし、著者自身の答えは “こんな歪んだ決裁など存在してはならない。” という当たり前の常識論というか、教科書通りの答えでしかなく、説得力に欠ける。
これだけ大きな風呂敷広げたんだから、読者を唸らせるような、答えは出して欲しかったです。


殺人犯を制裁として殺害する新犯人が登場するというのが、本書の興味深い点であるが、新たな殺人犯が登場することで、それまで殺害を繰り返していた犯人の存在が希薄となり、核心部分も、新犯人に移ってしまうせいか、事件の解明がお座なりに感じてしまう。
また、その新犯人をほっぽっといて、突然、葛木救出に向うという急展開ぶりもひどい。
本格ミステリの傑作に成りうる要素は十分にあっただけに、非常に惜しいとしか言いようがない。
やはり、文庫1冊では物足りないのは明らか。
2冊になってでも、後半の部分にもっと厚みが欲しかった。。。悔やまれる。












(  ゚_ゝ゚) { 『それは「罰」という概念が仕掛けた罠だった。』 これがコピーの方が良かったんじゃ。。。







テーマ : 読んだ本。 - ジャンル : 本・雑誌

Bk.004 屍鬼

23:31 Sat 03.02
屍鬼〈1〉 屍鬼〈1〉
小野 不由美 (2002/01)
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屍鬼〈2〉 屍鬼〈2〉
小野 不由美 (2002/01)
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屍鬼〈3〉 屍鬼〈3〉
小野 不由美 (2002/02)
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屍鬼〈4〉 屍鬼〈4〉
小野 不由美 (2002/02)
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屍鬼〈5〉 屍鬼〈5〉
小野 不由美 (2002/02)
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::: ホラー・サスペンス ::: ★★★☆☆


やっとこ読了しました。

本作は、1998年にハードカバー上下巻として刊行された。
その中味は上下二段の1200ページにも及ぶ、大作長編小説でした。
当時、とても話題になった作品でしたし、何よりも、国語辞典のような厚さの単行本は珍しかった。
さらにタイトルの “屍鬼” という恐ろしげな言葉と、装丁デザインの美しさに惚れて、ハードカバー版が欲しかったのですが、あんなデカい本を保管しておく場所もなかったので、2002年に出版された、文庫版を購入しました。
そして2007年現時点でようやっと読んだしだいです。(´ー`)┌


舞台は、外場という山村。
現代でありながら、土着文化が根付いた因習ぶかい閉鎖的な村であり、村民達は三役と呼ばれる、庄屋、寺、病院を尊敬している。
その三役を中心とした共同体が外場村なのである。
そんな村が猛暑に襲われた夏、連続する不審死に見舞われる。
原因不明の死にいち早く気づいたのは、村民の命を預る尾崎医院の医師・敏夫と、反対に死を扱う寺の若御院・静信の2人。
幼馴染でもある2人は協力して、死の原因を追求していく。


読み始めは正直気が重かったです。
文庫で5冊ですよ!?
日にちをあまり開けずに一気に読まないと内容を忘れてしまいますからね。
それと、大量ページの小説って無駄な描写が多いから、物語が中盤にならないと面白くないんだろうなと簡単に想像できました。
実際、1・2巻は退屈でした。
村民の人々の平和な生活ぶりを延々と描写している1巻。
連続した不審死の描写が続く2巻。
しかし物語が急展開で動き出すのは、3巻あたりから。
そこからは怒涛の如く、一気に読ませてしまう著者の力量は圧倒されるの一言。

1巻では、多すぎると思うほどの登場人物が描かれている。
正直、誰が誰やらわからなくなる。(´ー`)┌
しかし、そこまで詳細に、丁寧に描いた効果は、後からボディーブローのように効いてくるのだ。
多くの村民の生死を、様々なパターンで描く事で、人間が抱える複雑な感情や思想が繁栄され、人間描写に厚みが増している。
それだけでなく、読者が多くの登場人物に感情移入しやすくさせることにも成功している。
なので、1、2巻はかったるいかもしれないが我慢して読んで欲しい。

そんな1、2巻を読破する上でも、是非著者にしてほしかったことがある。
それは読者が混乱しないようにする為にも、村民の相関図をつけて欲しかったと思う。
あれだけ綿密にキャラクターを作り上げたのだから、小道具も用意するという周到さが無いのが残念。
他にも村の地図も付加されていれば、よりリアリティが増すと思いました。
それとやはりもうちょっとコンパクトに纏めて欲しかったです。
著者の文章はとても読みやすいので、5巻でも問題ないとは思うのですが、人に寄っては、1巻の退屈さ加減に嫌気がさしてリタイヤする人もいそう。
せめて、文庫で上・中・下巻くらいがちょうど読みやすと思うのですが。。。









※ これ以降ネタバレしてます。


























素直な感想としては、非常に面白かった。
評価としては星4つでも良いとも思った。
星3つとなった要因は、元ネタがあったということ。
彼女の完全なるオリジナル作品であれば、間違いなく秀逸な作品であると言える。
そうならなかったのは、本作が著者が敬愛するホラー小説の帝王、スティーヴン・キング原作 『呪われた町』 のオマージュ的作品だったから。
しかし本家と異なるのは、著者のオリジナリティに加え、日本人の感性と日本文化や思想に根ざした作品となったこと。
つまり、 『呪われた町』 では日本人は心底から共感はできず、本作でこそ、真の恐怖を味わえるのではないかと思います。


注目すべきポイントは、 “屍鬼” というタイトルですかね。
貴志祐介の本格ミステリー、 『硝子のハンマー』 と同じくらい際どいネーミングでした。
というのも、始めて著者の作品を読んだのが、  『黒祠の島』 という推理小説だったせいか、本作は、連続殺人が発生するミステリーなのだと勝手に思い込んでいた。
ところが、読み進めていくうちに、未知なる病原体の存在が浮上してくる。
もしかして、ミステリーじゃなくて、バイオハザードなサスペンス!? なのかと思い始めたら、なんと結局は、 “吸血鬼” が登場するホラー・サスペンスであった。(゜ロ゜)
正直、この展開には驚きましたね。
まさか、このご時世に使い古された吸血鬼ネタを持ってくるとは想像だにしていなかった。
つまり、 “屍鬼=吸血鬼” なんだから、素直な読者は、タイトルを見ただけで、ゾンビか吸血鬼が出てくる小説なんだなと思ったことでしょう。


物語の展開は、村民の連続死の原因を突き止めるまでのストーリーと、原因が判明した後の村民達の攻防というサスペンスの2大柱で進められていく。
これが本作の外見的なストーリーである。
特に、原因不明の疫病と思われていた要因を、科学的に調査していく過程は面白かった。
現代的な医療の専門知識を用いて解説することで、読者から吸血鬼というアナクロな概念を捨てさせるのに一役買っている。
しかし、内面的(本質)ストーリーは、起き上がり(屍鬼)という現象を通して、人間のエゴイスティックな内面や、死生観、善悪、原罪を問うという、エンターテインメント性の欠片も無い重い内容である。
人間であれば誰しもが持つ思想であり、永遠のテーマである。
未だ誰にも解けない謎に挑んだ意欲溢れる力作だ。


本作の面白さは、物語の中核を担う2人の登場人物の視点だ。
外場村で尊敬されている、村でただ一軒の尾崎医院、通称・若先生こと、尾崎敏夫と、寺の住職、通称・若御院の室井静信だ。
病院と寺。
生と死。
人間にとって大切な2つの尊厳を守る相反する職業を持つ2人である。
2人は幼馴染でもあり、原因不明な連続死に最初は協力的だったが、屍鬼の存在が明らかになってくるうちに、お互いの死生観に食い違いが出始める。
そして、敏夫は生命を守るため生者側につき、反対に、静信は屍鬼の死を恐れる本能に、己の本質に気づかされ、彼らに傾倒していき死者側となり対立していく。
生きるか、死ぬか、2つの選択肢を突きつけられた時、多くの人が選ぶであろうポピュラーな選択肢を背負っているのが、敏夫と静信だ。
多くの小説では、敏夫と静信のような対比的な人物だけを取り上げて物語を創っていくが、著者はそれ以外にも、多くの登場人物達のそれぞれの生と死のパターン(エピソード)創り上げることで、読者は時に敏夫に、またある時は静信に、さらに夏野や、徹、律子、加奈子といった村人達に共感していく。
そういったあらゆるパターンを提示することで、読者に “あなたならどれを選択しますか?” と問いかけているようにも思えます。
また、前半は未知なるモノへの恐怖を描いていたが、後半は集団心理の恐ろしさが際立った。
吸血鬼というフィクションな部分を除けば、現実の人間社会では容易に起こりえる現象だ。
村八分といった小さいものから、集団リンチになり、価値観や宗教観の違いによる迫害へと発展し、どこかの国で起きる大虐殺。
そして戦争へ。。。決してフィクションとは言えない生々しさと、恐ろしさがある。
しかし著者の提示する選択肢は、人間が全滅するか、屍鬼を虐殺するか、イエスかノーかの2つだけでないところが、日本人の作家らしいと思う。


生を貪欲に求める人間と、死を本能的に恐れる屍鬼。
どちらの欲求も等しく、どちらが悪というわけでもない。
だからこそ生きたいと、死にたくないと葛藤するのである。
相反する現実と理想を同居させる術を模索する。
不可能と知りながら、人も鬼もあがきながら生きていくしかない。



敢えて突っ込むとしたならば、
沙子は何故、屍鬼達の村を作ろうなんてバカげた妄想にとり憑かれてしまったのか。
姿は少女ですが、実際は人一人分が往生するくらい生きてきたはずなのに。。。
幼稚な発想と思えるのですが。。。
人間が成長するのに20年としても、屍鬼はそんな人間を3、4日で死に至らしめるんですよ?
さらに屍鬼に襲われた人間は全てではないが、同じように屍鬼として甦るんですから。
ねずみ算式に人間よりも屍鬼が増殖していく。
それこそ未知なる疫病の如しです。
そうなれば、早かれ遅かれ屍鬼の存在に人間が気づき、虐殺されるのは明らかです。
わたくしが屍鬼だったら、土葬する国や地域では人間を襲わないし、屍鬼として甦りそうな死体は絶対に作らない。
そうしなければ、人間だけでなく、自分の首も締めることになる。
死にたくないと見苦しいほどにあがいた沙子のはずなのに、矛盾してませんか?
人を殺さなければ生きていけない苦しさを知っているからこそ、殺した人間が屍鬼となり、同じように苦しむ姿を見ることの方がよほど悲しいと思うのだが。
1番それがわかっているのが沙子のはずなのにね。
屍鬼として起き上がった彼女には罪は無い。
けど、屍鬼を自ら作ろうとする行為は罪深いと思います。

それと、敏夫と静信の肉親に対する感情が、あまりにも希薄なのには驚いた。
っつか、命と死を誰よりも尊ぶべき医者と坊主が、面を剥いだ時の恐ろしさは格別。






(  ゚_ゝ゚) { 『あがく、ということ・・・』 この心臓を動かすためだけに生きている。






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